一番好きな畑仕事

Kaixo!(バスク語で「こんにちは!」)
チャコリ伝道師の髙橋綾乃です。

今日は、私がワイナリーで働いていた時に、一番好きだなぁと思った畑仕事を紹介したいと思います。
こちらです。

剪定の作業です。
めちゃめちゃ真剣です。

畑の師匠、ビットルにつきっきりで教えてもらいます。
剪定の作業というのは、無駄な枝を切るという単純な作業ではなく、ぶどうの樹一本一本と向き合いながら、「この樹の場合はどこを残し、どこを落とすか?」という判断を迫られる作業です。
その年の収穫を左右するのはもちろんのこと、向こう3年の樹の成長の様子を思い浮かべながら残す枝を見極めなければなりません。
めちゃくちゃ真剣な作業なのです。

まずは師匠の考えを聞き、ふむふむと納得したら次は自分で考えます。
実際に切る前に、「なぜ自分はその枝を切るのか」「残すと決めた枝はどれで、なぜか」を師匠に自分なりに説明します。
すると、「その考えはわかるけど、こういうパターンもあるのでは」と言われ、「確かに・・・・」となり、その繰り返し。

本当に1本1本が違う生き物なので、「さっきはこのパターンだったけど、この樹にはそれが通用しないぞ」というのがいっぱい出てきます。自分の頭の中を整理しながら、事例を少しずつストックしていきます。

あまりにも真剣になりすぎて、1本の樹の前でこんな風に考え込んでしまうことも。
すかさず師匠から声がかかります。
「アヤノ!そんなにのんびりやってたら、樹が目をさましちゃうぞ!」
そうなんです。この選定の作業、めちゃくちゃ判断難しい上にタイムリミットがあります。
ぶどうの樹が眠っている冬の間に、畑すべての選定をしなければならないのです。
ざっと計算して、1本の樹に1分もかけられない感じなのです。
ひえ~


いつの間にかどんどん先へ進む師匠ビットル・・・
本当に、難しく、責任重大な作業なのです。

「ワイナリーで働いてて、どんな畑仕事が好きだった?」とよく聞かれますが、必ず私はこの選定の仕事を挙げるんです。
「えっ、収穫じゃないの」とよく言われます。
確かに収穫は一年のハイライト。いろんな人たちがいっぱい来て、お祭りのような感じです。

でも、そこにたどり着くための大事な大事な作業がいっぱいあって、この選定もその一つ。
樹には葉も、もちろん実もありません。冬で寒いし、厳しい作業です。
そんな中で、たわわに実るぶどうを想像し、一本一本に語り掛けるように整える作業。美しい仕事だなぁと思います。
剪定、責任重大だけど、大好きな、大切な仕事です!

ここまで読んでくれてありがとうございました!
ワイナリーでの仕事も、少しずつ紹介していきたいと思います!
ではでは今日はこの辺で。
Agur!またね!


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